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盆栽ワークショップに参加しました!

1月20日(土)にニューヨークマンハッタンにある「Japan Society」で盆栽のワークショップが開催されました。このワークショップでは、ブルックリンボタニックガーデンで学芸員を勤めていたJulian Velasco氏が講師を務め、参加者は用意された盆栽を自分自身で剪定しながら盆栽について学ぶことができ、終了後は自分の作品を持ち帰ることができます。

Japan Societyに展示されている盆栽 Velasco氏が手入れを行っている

Japan Societyの方によると、今回のワークショップは体験することを好むアメリカの方々には大変人気で、Facebookで約5,000人の方が同ワークショップに「興味あり」とし、20人までの募集はすぐに売り切れ、さらに65人の方がキャンセル待ちをしているとのことでした。

当日のワークショップでは、まずVelasco氏から盆栽の歴史について紹介があり、その後水遣りの仕方や肥料、温度、光の当て方など、細かい盆栽の管理方法について講義がありました。参加者からは、設置場所は窓の近くしかないが、そばにヒーターがあるため、どうしたら良いかといった質問があがり、講師からは直接ヒーターの熱が当たらないように、盆栽の下に受け皿を置いてくださいと回答があるなど、多くの方がアパートに住んでいて、「庭」を持たないニューヨーク市の住環境ならではの質問があがりました。

盆栽の歴史に関する講義

その後自分の盆栽の剪定を行いましたが、すぐに取り掛かる人は少なく、まずは盆栽の「顔」となる方向を決め、それぞれの盆栽の将来の姿をイメージしながらどのような形にしようかとしばらく熟考していました。その後も自身のイメージを講師と意見交換をしながら、慎重に剪定を行い、非常に真剣に盆栽と向き合う参加者の姿が見られました。

アメリカで実施する盆栽のワークショップに初めて参加しましたが、参加者は20代から30代の方がほとんどで、「お年寄りの趣味」というイメージで捉われやすい日本と大きく異なることに驚きました。Velasco氏はアメリカでは盆栽を「アート」として捉えていることから、若い人もお年寄りの方も楽しむ趣味となっているとおっしゃっていました。

Velasco氏からアドバイスを受ける参加者

終了時間後も参加者から講師への質問が途切れることがなく、皆また参加したいと言っており、ワークショップへの満足度の高さと盆栽への情熱が伺えました。

派遣元であるさいたま市でも2019年から在外の外国人の方に盆栽を学んでもらう「盆栽アカデミー」を開講する予定ですが、海外で開催されているこうしたワークショップを参考にしながら、盆栽の素晴らしさを世界中に普及できるよう発信したいと思います。

(松本所長補佐 さいたま市派遣)