6月25日から6月27日の3日間に渡り、北米では最大級の国際食品見本市である「Summer Fancy Food Show」がニューヨーク市のジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンターにおいて開催されました。今回で63回目を迎えるこのイベントは、全米のみならず、世界中から卸売業者やレストラン関係者、食品製造業者が訪れ、商談会が行われるなど、出展者にとって魅力的な見本市であり、世界55か国から2,700社以上の食品を扱う企業が出展し、3日間の会期中には国内外から5万人以上が来場しました。
日本の食品・飲料などを紹介する日本貿易振興機構(JETRO)主催のジャパンパビリオンも設置され、日本企業22社が出展し、日本の自治体からも、札幌市と島根県が参加しました。島根県のブースには「有限会社あさつ」と「株式会社井ゲタ醤油」の2社が参加し、当職は同ブースにおいて、試食を提供する際の商品説明や、商談の際の通訳などの支援を行いました。
健康食品、暮らしの器、キッチングッズから業務用食器、厨房機器に至るまで幅広く扱う「有限会社あさつ」からは、アメリカで食べたベジタリアン用の擬似肉製品「ビーガンミート」の食感・味があまりに肉らしくなかったという経験から開発した大豆肉が出品され、実際に試食した来場者からは、「本物のお肉のような食感や味付けに驚いた」や「ニューヨークのどの店舗で売っているのか」というような声が聞かれ、大変好評でした。
また、創業105年を迎える「株式会社井ゲタ醤油」からは、甘露醤油や溜醤油の他、島根県のゆずを使ったゆず醤油や、醤油を桜チップで燻して燻製の風味を閉じ込めた燻醤油などが出品され、来場者たちは、「ゆずのさわやかな風味が広がって、サラダにも合いそうだ」や「後味に燻製の風味が広がる醤油を食べるのは初めてだ」というような声が聞かれ、商品やレシピの説明を興味深そうに聞いていました。
どちらの企業の商品も、類似品が他ブランドにおいてマーケットに流通している中で、商品に様々な改良を加え、今回のイベントのような世界中の食品関係者と出会える貴重な機会を有効に活用することで、販路を開拓していることに、企業の熱意とただならぬ努力を感じました。