11月8日(火)~12日(土)までの5日間、マンハッタンチェルシー地区にある大西ギャラリーで沖縄県の伝統染織物作品を展示するイベント「Churanunu: Kogei from Okinawa 」が開催されています。
※「ちゅらぬぬ」とは「美しい布」を意味する沖縄の方言
初日の8日には、オープニングレセプションが同ギャラリーで開催されました。沖縄県商工労働部の新垣産業雇用統括監とジョージワシントン大学学芸員のリー氏による開会挨拶が行われた後、沖縄の伝統工芸の歴史や染物の製作過程を紹介するスライドが上映され、沖縄から招聘した染織物職人による原材料など展示物の説明が行われました。会場では、沖縄県指定染物産地に指定された11産地からの作品15点に、人間国宝・平良敏子先生の作品2点を加えた合計17点の染織物が展示され、繊細かつ優美な染織物を参加者は興味深そうに眺めていました。
沖縄は、アジア諸国から様々な技術や知識を取り入れ、独自の文化・風習を発展させてきました。琉球王国時代、献上品として王政府に織物を納めたことをきっかけに、県内各地でその土地に根ざした個性豊かな染織物が始まり、現在では「琉球びんがた」「知花花織(ちばなはなおり)」「首里織」「喜如嘉(きじょか)の芭蕉布(ばしょうふ)」など、数多くの個性豊かな種類の染物が生産されています。伝統工芸技術を活かしつつ、現代生活風にアレンジされた作品も多く発表されているそうで、会場にはかばんや髪飾りなどモダンな若手作家の作品も展示されていました。
沖縄の歴史・伝統・文化に触れる素晴らしい機会になり、会場に集まった観客からは日本を訪れた際にはぜひ沖縄を訪れたいという声も聞かれました。沖縄の伝統的な泡盛や菓子も提供され、沖縄の持つ魅力を存分に堪能していただく機会になったのではないでしょうか。
なお、次回は2017年2月7日〜11日に栃木県の展示会を同ギャラリーで開催予定なので、ぜひ足を運んでみてください。
http://onishigallery.com/category/churanunu-kogei-from-okinawa