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ニューヨーク市観光客は増加傾向-訪日旅行者も顕著な伸び

1月21日、ニューヨーク市観光局は、2015年にニューヨーク市を訪れた観光客は前年比180万人増の5,830万人に達したと発表しました。このうち4,600万人はアメリカ国内の他地域から、1,230万人は海外からの観光客です。国別の外国人旅行者数の内訳を見ると、英国(119万2千人)、カナダ(100万人)、ブラジル(92万6千人)、中国(85万2千人)の順に続いています。特に中国からの旅行者数が台頭しており、前年比から14%増加しています。2月には、レストランウィーク、ブロードウェイウェーク等のイベントが市内で予定されており、国内外からの更なる観光客の増加を目指しています。

では、逆にアメリカから海外への旅行者はどうでしょうか。米商務省旅行産業事務所(Office of Travel & Tourism Industries)が発表したアメリカ人の海外旅行者統計によると、2015年1 月~11月累計で、カナダ・メキシコ以外の国に海外旅行したアメリカ人は約2,994万人(対前年比6.3%増加)、そのうち、アジアへの旅行者は約440万人(対前年比7.1%増加)となっています。

 

アジア圏内での渡航者数(表1)を見ると、日本は対前年比15%以上増を記録し、中国や韓国といった競合国がマイナスまたは1桁成長に留まる中、顕著な伸びを記録しています。2015年12月(推計)の数値を合わせると、アメリカ人訪日旅行者数は初めて100万人を突破する見通しであり、日本を訪れるアメリカ人旅行者は2014年4月以降、21ヶ月連続で当該月の過去最高人数を更新しています。

日本政府観光局(JNTO)の発表によれば、東アジア以外の国・地域からの訪日100万人達成はアメリカが初めてであり、日本の自治体にとって、今後アメリカからの旅行者は重要なターゲット層となるのではないでしょうか。

(表1)2015年1~11月(累計)アメリカ人渡航者数

訪問先 人数 対前年比
中国 1,933,600 1.08%
香港 1,078,815 4.1%
日本 943,331 15.3%
タイ 765,700 13.8%
韓国 710,033 -0.74%

2016年2月

所長補佐 建道 (広島市派遣)