2023年9月11日(月)に自治体国際化協会東京本部 北野充参与がポートランド日本庭園 ※ 、日米協会オレゴン支部、ポートランド・札幌姉妹都市協会を訪問した。
はじめに、ポートランド日本庭園を訪問し、CEOである Steve Bloom氏ほか役員等と面会する中で、この庭園の開園からの歴史、施設、管理運営手法、生け花やお茶会などのイベント、現在整備を進めているジャパンインスティテュート(日本庭園の整備技術・ノウハウの訓練センターとしての機能のほか、日本文化や芸術の発信、知的交流の場としての国際フォーラム機能を持たせた多機能施設)などについてご説明をいただくとともに、北米への日本文化の普及促進に関して意見交換を行った。
次に、日米協会オレゴン支部を訪問し、副会長である山口雅之氏、事務局長であるGraham Morris氏と面会し、協会ではビジネスの側面サポート(駐在家族の生活面のサポート、ビジネス日本語講座の提供など)に重点を置いて活動をしていることや、インテルの工場があることからハイテク・IT分野の日系企業の進出が盛んであることなどを教えていただき、現地での日本人の生活ぶりや協会の 活動に関して意見を交わした。
最後に、ポートランド・札幌姉妹都市協会の会長である 菊地 真巨氏と面会をし、両市の姉妹都市提携成立の経過、親善団の相互訪問、「札幌市立高校とポートランド市グラント高校」「札幌市立大学とポートランド市内の芸術系大学PNCA( Pacific Northwest College of Art)」の相互交流について、また、現地の小学校において各教科を日本語で教えるイマージョン教育が行われていることなどを教えていただき、姉妹都市交流の活動に関して対話した。
※ポートランド日本庭園:第二次世界大戦が残した日米間の傷跡を癒すため、地元の有志によって1963年に創設された。12エーカー(東京ドームとほぼ同規模 )、年間50万人が訪れる全米最大級の日本庭園で、米国非営利団体(501(C)3 )により運営され、年間運営予算12百万ドル(17億4千万)(2023年7月現在)は入場料のほか個人、法人の寄付により賄わている。なお、International Advisory Board として建築 家の隈研吾氏も参画されており、庭園内には同 氏が設 計 した施設もある。日本の美の象徴として作庭された日本庭園は、日本庭園文化の紹介にとどまらず、より深淵で本 質 的なものを人々 にもたらせた。庭園に足を踏み入れた瞬間から心臓の鼓動が鎮 まるにつれ脈打つ音は緩やかになり、心が解放 されると同時に五感が研ぎ澄まされることを感じることができ、来園者は口々に「平穏」「静寂」「やすらぎ」に触れたという感想を残して帰路につかれるといいます。