5月25日から28日にかけて、カナダ自治体連合(Federarian of Canada、以下「FCM」) 年次総会・トレードショーがカナダのオンタリオ州トロントにて開催されました。
FCMはカナダの自治体を代表する全国組織であり、今年度の年次総会にはカナダに存在する市町村、州、準州などの自治体約4,000のうち2,100 以上の自治体の自治体の首長、議員、首席行政官やシティマネージャーが会員となっています。今年度の年次総会には首長、議員を中心に約2,000名 が参加し、4日間で60以上のセッション・ワークショップが開催され、住宅問題、メンタルヘルス、人材確保などに関する高い関心が伺えました。
プログラムの中で特に印象的であった2点をご紹介します。
①各政党党首の参加
連日ポリティカル・キーノートという各政党の党首が講演するプログラムが開催され、二大政党である自由党(自由主義)、進歩保守党(保守主義)の他、新民主党(社会民主主義)、カナダ緑の党(環境主義)の党首(※進歩保守党のみ副党首が講演)が各党の政策や意見を述べました。
中でも自由党党首であるトルドー首相が講演した際には、スタンディングオベーションで大きな歓声が起こり、参加者の熱の高さが伺えました。
②民間企業との連携
総会ではプログラム一つ一つに鉄道会社や建設会社など民間企業がスポンサーとして付いており、多くの民間企業と連携することで大規模なイベントの実施を可能にしていることが伺えました。また、各プログラムと並行して大ホールではトレードショーが開催されていました。200弱の企業や団体がブースを構え、各社のサービスについて参加者に熱心に説明していました。
筆者は今回が初めての参加となりましたが、想定よりも大規模で多くの民間企業がスポンサーとなっているイベントであることに圧倒されました。また、参加者である首長や議員と政策課題について直接会話することで、当事務所としての関係構築を図ると共に、筆者自身にとってもカナダの行政制度や課題について学び、日本の行政制度について改めて考える貴重な機会になりました。また、FCM事務局に事務所の取り組みや日本とカナダの姉妹都市の状況ついて説明し、帰国後も今後の連携について話をしております。FCM総会へのインパーソンによる参加は11年ぶりとなりましたが、今後も関係構築を図ってまいります。
(長沼所長補佐 宮城県派遣)