2022年10月3日、エリック・アダムスニューヨーク市長とチャールズ・シューマー米国上院多数党院内総務は、ニューヨーク市内でフードデリバリーを行う配達員のための拠点を設置する国内初のプログラム「Street Deliveristas Hubs」を発表(※)しました。
[※ニューヨーク市のホームページより]
新型コロナウイルス感染症の影響により、ニューヨーク市ではフードデリバリーの需要が増加しています。大きなバッグを背負い、電動自転車や電動バイクで移動する配達員の姿を見ない日はありません。なかでも、店舗に属さず、アプリを通じて依頼を受ける配達員は6万5,000人を超えており、彼らが休憩できる拠点を持たないことが課題となっています。
このプログラムは、こうした配達員に対して、休憩や悪天候時の避難のためのスペースを用意するとともに、携帯電話・電動自転車の充電、自転車修理のサービスを提供するものです。設置数は明らかにされていませんが、100 万ドルの連邦助成金が充当され、ニューススタンドや公共スペースなどの既存インフラを活用して整備される予定です。設置箇所については、配達員とコミュニティの意見を取り入れながら、交通量の多い地域を中心に設計される見込みです。
アダムス市長は、公式発表において、「配達員は、市民の生活と経済にとって不可欠な存在であり、彼らも不可欠なサービスを受けるに値する。」と述べました。この新たな拠点の整備が、配達員の労働環境はもとより、歩行者やコミュニティにとってもよい影響をもたらすことが期待されています。
(安浪所長補佐 熊本市派遣)