12月になれば、マンハッタンは至るところでクリスマスデコレーションが見られ、クリスマスムードが漂っています。このクリスマスシーズンに合わせて署内の旧留置場にクリスマスデコレーションをした警察署が話題となっています。この催し物はニューヨーク市警では初めての試みで、その警察署はブロンクス区にある42分署(警察署)です。
クリスマスの前週の6日間〔12月17日(月)から12月21日(金)までは午後3時から午後7時、最終日の12月22日(土)は午前10時から午後2時〕開催され、最終日にはサンタから12歳以下の子供たちにプレゼントが配られる予定です。
筆者が警察署を訪れたところ、警察署の玄関は綺麗にデコレーションが施されていました。玄関から入ると、私服姿の女性警察官が笑顔で迎え、旧留置場まで案内してくれました。
旧留置場入口だけは昔の留置場を思わせる重厚な鉄扉でしたが、中に入ると一転してとても留置場とは思えないワンダーランドへと変貌していました。クリスマスソングが流れ、全部で14個ある各居室はそれぞれにテーマがあり、色鮮やかなデコレーションが施されていました。これらのデコレーションは全て署員、地域住民、ニューヨーク州都市交通局警察らのボランティアによるものだそうです。
このイベントを企画した警察署長は、「署で使われていない古い留置場にクリスマスデコレーションを施し市民に解放することで、この場が警察の怖いイメージから温かみのあるイメージに変わり、交流の場になれば嬉しい。特に未来の子供たちのために。」と話されていました。
あとから分かったことですが、旧留置場まで案内してくれた女性はネイバーフッドコーディネーションオフィサーと呼ばれる警察官で、日々コミュニティに寄り添って犯罪取締、地域の問題解決や警察とコミュニティの間の調整に取り組んでいる方でした。今回のイベントも単に警察のイメージアップにとどまらず、コミュニティとの交流を更に深めようとするもので今のニューヨーク市警察にとって大切な活動の一環であると改めて感じました。
42分署玄関
ホール
クリスマスツリー
サンタの机