2016年12月7日から9日までニューヨークマンハッタンで、岩手県二戸市による「にのへシティフェア2016 in NY」が開催されました。本フェアは今年で4回目となるもので、二戸市特産の漆器や地酒を中心に「二戸ブランド」のPRが行われました。
岩手県二戸市は、岩手県北部、青森県との県境にあり、国産漆の約7割を占める日本一の生産地です。国産漆は国内流通量の2%と大変貴重なものであり、二戸市では漆掻き職人の養成を行いながら漆の木を育て、塗師が良質な「浄法寺漆」での漆器を作り続けています。また、同市の地酒「南部美人」は、県立自然公園折爪馬仙峡の伏流水を仕込み水に使用し、地元で作付けされる酒造好適米「ぎんおとめ」等を原料とし、原料から加工までを同市で行う、こだわりの 酒づくりを行っています。
7日にはオープニングレセプションが開催され、浄法寺漆や地酒の製造をはじめとした二戸市を紹介するセミナーが行われました。また、レセプション会場では地酒「南部美人」をアレンジしたカクテルや浄法寺漆の器に盛られたお寿司などが振舞われ、来場者は食材や漆器の質を確かめていました。
さらにフェア開催中は、会場内で漆塗りの作業の実演が行われていました。漆器は漆を塗る行程だけで16行程もあり、訪れた人たちはその丁寧な作業の様子に見入っていました。
実際に漆器を触ってみるとその軽さに大変驚くと同時に、漆の質感は手によくなじむものでした。浄法寺漆の漆器はニューヨークの有名日本料理店でも使用されているとのことであり、数年間にわたる二戸市の取組みが着実に成果となっています。これからの取組みを注目していき、引き続き支援していきたいと思います。
(宮城県派遣 栗原所長補佐)