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ウェビナー「日本とアメリカのかけ橋 ワシントンDC日米協会の取り組み」を開催

 8月19日、JETプログラム経験者(※)を講師に迎えてのウェビナーシリーズ第一回目を開催した。本事業の主な目的は、日本とかかわりの深い分野で活躍するJETプログラム経験者から、日本の自治体にとって有益な情報を提供していただくことである。

 今回はワシントンDC日米協会会長のライアン・シェイファー氏を招き、首都ワシントンDCで日米間の草の根交流や日本文化発信などを通じて日米協会が両国の関係に果たしている役割や、ワシントンDC日米協会と日本の自治体との協働の可能性について講演いただいた。ライアン氏は英語話者であるため逐次通訳での開催とした。通訳もJETプログラム経験者であるステイシー・スミス氏に依頼した。

本ウェビナーの見逃し配信はこちらから。



 ウェビナーでは最初にワシントンDC日米協会(以下JASWDC)の歴史やミッション、全米各地に日米協会があることなどを紹介され、続いて、さくら祭りジャパニーズストリートフェスティバルを含めたJASWDCの主要な取り組みについての紹介があった。

 JASWDCは1957年に設立され、長年草の根の日米交流に貢献してきた。そのミッションは、米国の首都という政治に強い土地柄と長い歴史を生かし、教育、文化、ビジネス、政策の各分野で多様なプログラムを提供し、米国人と日本人の友好と理解を促進することである。

 アメリカには大小合わせて38の日米協会があり、西海岸北部であれば技術・イノベーション分野、ニューヨークであればビジネスというように、日米協会にもそれぞれの土地柄に応じて得意な分野、コネクションがある。

 ワシントンDCはアメリカの首都であり、政府組織、政策系シンクタンク、ロビイング活動を行うビジネスなどが集中するエリアであるため、JASWDCもそれらの組織とのコネクションが強く、得意分野としている。

 アメリカの各分野でのコネクションを探しているのであれば、それぞれの得意な分野の土地にある日米協会に相談してもらえれば力になれると思う、とのことであった。

 続いてJASWDCのメインとなる4つの事業について紹介された。

1. US-JAPAN CAPITAL GALA

 ワシントンDCの政府系組織が一堂に会する祝賀会で、サイレントオークションなどが開催される。


2. Japan Bowl

 日本語を学ぶアメリカの高校生が日本語や日本に関する知識を競う大会。ワシントンDC 大会には200名ほどの参加者が集まるが、他のエリアの日米協会も同様の大会を実施しており、本大会に出場する高校生は数千人に及ぶ。特定の日本の地域をピックアップし、大会の問題として取り上げることも可能。優勝者には賞品として日本へ行くツアーが用意されている。


3.日本語・日本文化教室をはじめとした教育・文化交流

 ワシントンDC エリアの小・中学校、高校で日本語や日本の文化をアメリカの子供たちに紹介している。政策、研究分野でのセミナーなどの交流も行っている。


4.さくら祭り-ジャパニーズストリートフェスティバル

 4万人近い客が訪れる日本をテーマにした祭り。来場者はコスプレのほか、日本の食や酒などを楽しむ絶好の機会となっている。本イベントの多くの来場者は日本に関心が高く、日本に行きたいと考えており、ワシントンDCに事務所を置く沖縄県をはじめ、神奈川県や倉敷市などがこれまでに出展し、各地域の魅力をPRしている。

 最後にライアン氏から日米協会と日本の地方自治体とのコラボレーションの可能性について示され、ウェビナーが締めくくられた。

  • もしプロモーションの予算があればさくら祭りに出展し、各地域の「アンテナショップ」としてさくら祭りを活用してほしい。
  • 自治体の若い職員を研修として受け入れることも可能である。ワシントンDCの各分野とのコネクションづくりやワシントンDCの環境を学ぶ機会を提供できる。
  • 各自治体の国際交流員(CIR:JETプログラム参加者)を各地域のアンバサダーとして活用し、JASWDCにコンタクトを取ってほしい。JASWDCとしても日本の地方自治体とつながりを持ちたいと思っている。
  •  質疑応答では、さくら祭りの客層や来場者の興味関心、酒類の提供は可能か?といったさくら祭りに関する質問が多く寄せられたほか、コロナ禍でのバーチャルでの姉妹都市交流の実例などについての質問もあった。

     ※クレアニューヨーク事務所では現在さくら祭りに出展する事業者を募集中です。詳細はこちらから。

                                        (廣澤所長補佐 宮城県派遣)