6月30日(土)ニューヨークにおいて、新規JET参加者のための出発前オリエンテーションが開催されました。主催はJETプログラム経験者の会(以下、JETAA)ニューヨーク支部と在ニューヨーク総領事館で、クレアからは緒方所長をはじめ5名が参加しました。新規JET参加者は58名が参加し、JETAAニューヨーク支部からは26名がボランティアとして参加しました。全体の内容は下記のとおりです。
- 基調講演(JETでの経験について)
- Assistant Language Teacher (以下、ALT)/ Coordinator for International Relations(以下、CIR)ワークショップ
- 地域別(都会・郊外・田舎)の生活様式について
- グループセッション
- 質疑応答
会場を盛り上げた基調講演
冒頭、JETAAニューヨーク支部のケンドル(Kendall Murano)副会長、在ニューヨーク総領事館の岩井広報センター長、クレア・ニューヨーク事務所の緒方所長からそれぞれ挨拶がありました。引き続き行われた基調講演では、1991年から1993年までALTとして福井県で勤務したランドル(Randall David Cook)さんが登場し、自身の失敗談や日本での奇妙な経験などをユーモアたっぷりに披露し会場を盛り上げました。ランドルさんは、ニューヨークを拠点に劇作家として現在活躍中です。職業柄でしょうか、会場に質問を投げかけイエスであれば拍手で答えさせるなど、会場を巻き込む独特の講演スタイルは劇作家ならではのもので印象的でした。
緒方所長の挨拶
基調講演をしたランドルさん
職種別ワークショップ
午前中は職種別に分かれて、主に学校での英語指導助手をするALTのためのワークショップと、地域の役場などで通訳や翻訳、行事運営補助等を行うCIRのためのワークショップが行われました。
ALTワークショップは、昨年まで日本でALTとして活躍していた二人が講師となり掛合いのような爽快なテンポでALTの仕事を楽しく説明しました。一方、別室で行われたCIRについてのワークショップは該当者が二人だけだったこともあり、個人面談のようなきめ細かいワークショップとなったようです。
ALTワークショップ
宮城県の小中学校でALTだったケイシーさん
地域別の生活様式
午後からは、田舎・郊外・都会のそれぞれの地域別に経験者が体験談を語りました。京都府の田んぼに囲まれた田舎で、3年間ALTとして生活したサラ(Sarah Rogers-Tanner)さんは、家の中でムカデが出て困った話や田舎であるがために地域中の注目の的であったという苦労話に加え、地域に積極的に入っていくことで貴重な体験を得られること、更にはALTとしては生徒たちに英語を教えることが何よりも重要であることを訴えかけました。
項目別グループセッション
項目別のグループセッションは、事前予約制で一人あたり3つの希望するセッションに参加することができる仕組みでした。それぞれのセッションは30分でテーマは以下のとおりです。
- ベジタリアンとしての暮らし方
- マイノリティとしての暮らし方
- 日本に着任後の数週間に起こること
- 日本や周辺国への旅行について
- 日本語学習方法
- 女性が気をつけること
- 日本でのマナー
- 金銭管理
ベジタリアンとしての暮らし方をテーマにしたセッションでは、自分がベジタリアンであることを説明したところ、肉の代わりに魚が出されたエピソードを紹介し笑いをとっていたり、マイノリティとしての暮らし方をテーマにしたセッションでは、日本でイメージされる典型的なアメリカ人がどのような人で、典型的なアメリカ人でない場合にどのような注意が必要かが講義されたり、それぞれ特徴的な講義が行われていました。参加者が熱心にメモを取って先輩の話を聞いている姿が多く見られました。
休憩時間も意見交換や情報の整理など各々有意義に過ごしました
JETAAニューヨーク支部会員が会場の前に集合し、新規JET参加者の質問に答えています
ニューヨーク事務所 大野所長補佐(堺市派遣)