ワシントンへ出発する前の山木屋太鼓クラブの子ども達。ジョン・ルース駐日アメリカ合衆国大使と共に。
全米桜祭実行委員会とワシントンD.C.日米協会は、桜が日本からアメリカに寄贈されてから100周年を記念するイベントに、福島の山木屋太鼓クラブの13名の学生たちを演奏者として招待しました。
学生たちは、福島第一原子力発電所事故の影響を受け、彼らの故郷である福島県川俣町の山木屋地区から新しい仮設住宅への避難を余儀なくされ、そこからワシントンD.C.へ向かうこととなっています。メンバーは4月7日から17日までワシントンD.C.に滞在する予定で、4月14日には“Japanese Street Festival”、“the Cherry Blossom Festival Parade”そして“桜祭”に参加し、その後16日にはケネディセンター・ミレニアムステージにて演奏を行う予定です。
JETAAワシントンD.C.のミシェル・スペッザカティーナ氏とダリル・ワートン・リグビィ氏は彼らの訪米について陣頭指揮を執ってきており、その主要な取組が今回の実現を呼ぶこととなりました。ミシェルは2002年から2005年までの間、JETプログラムにより川俣町で教鞭をとっていました。また、ダリルは彼女の後任として2005年から2007年までの間、外国語指導助手(ALT)をしていました。3月11日の地震とそれに続いた津波、更には原子力発電所の爆発の結果、住民たちは被災地から遠く離れた各地の避難場所で散り散りに暮らしています。報道直後から、この両名は自分たちの日本の故郷のために何か支援したいと考えました。山木屋太鼓クラブを米国に連れてくるというアイディアが浮かび上がってすぐに、彼らはワシントン日米協会(JASW)にアプローチしました。そして米国日本評議会(USJC)による温かい資金援助の手が差し伸べたのです。この訪問の実現には、USJCのアンナ・ケーブル氏、JASWのマロット元大使とマーク・ヒッツィク氏(同氏も元JETプログラム参加者)、川俣町出身であるD.C.住民のシゲコ・ボーク氏、福島選出の参議院議員である森まさこ氏らが大きな役割を果たしています。また“TOMODACHI構想”の下、東京の米国大使館からも支援が提供されています。